福福吉吉

ヘレディタリー/継承の福福吉吉のレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.5
祖母エレンが亡くなったグラハム家で、母に対して複雑な心情を抱いていた娘のアニーは夫スティーブ、長男ピーター、長女チャーリーとともに喪失感を持ちながらも淡々と暮らしていた。しかし、ある事故をきっかけに家族関係が崩壊し、アニーの精神状態が悪化し、異常な事態を招いてしまう。

エレン、アニー、チャーリーの3人は映画の始まりから既に何か嫌な雰囲気を醸し出しており、特にチャーリーが怖かった。チャーリーが鳥の死骸の首をハサミで切った瞬間、思わず目を背けた。それでいて、チャーリーの発言はほぼ否定から始まっていて、個人的に嫌な子だなと思ってしまった。
アニーも祖母エレンに対して嫌悪の感情を抱いていたり、急に感情的になったりと、普通のお母さんじゃないな、と思ってしまった。感情をあらわにしたときのアニーの表情が怖かった。
ある事故が発生したときの描写がまた残酷で、登場人物と同じくらい観ていた私もショックを受けた。この事故から最後に至るまで不愉快で怖い時間が続いた。
とにかく安心させてくれないストーリー展開で、これだけストーリーがマイナス方向に進んでいくのに、最後が気になって観ることがやめられなかった。
興味が尽かない映画だったと思います。
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