kuro

ヘレディタリー/継承のkuroのネタバレレビュー・内容・結末

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

『ボーはおそれている』から監督に興味を持ち、アマプラで鑑賞。

ボーは、母親の過大な愛で悪夢のような帰省になる話だった。

今作は、母親(祖母)の過大な愛で悪夢のような人生を送る前に、家族を作って逃げようとしたけど、血縁もろとも悪夢(のような悪魔崇拝)に巻き込まれて、負のループに結果加担する話だった。

どっちも"血縁=地獄"で、血縁による地獄を感じたことがある自分にはとても面白かった。
血縁+悪魔崇拝=地獄
だけど、物語が悪い方に向かう理由が、母親(祖母)の呪いという点では両作変わらず、
むしろボーは、悪魔崇拝や閉鎖された村などの要素もなく、純粋に血と母親の呪い、にテーマが絞られていて、より恐ろしかった。
だから-0.5にした。ボーが面白すぎた。

母親は子によかれと思って過保護に接する。母親に悪気がなく、愛情ゆえに過保護であることを、子は知っている。だから反抗できない。

そうして育てられた子は、自分の良いと思う行いで、相手を傷つける結果になりはしないか?ということに敏感になる。

割に…母親と同じ行動をとるんだよねぇ…

パーティーに行きたくないチャーリーを連れていかせる
ピーターの飲酒防止にも繋がるし
精神が参っていてカウンセリングに通っているけど
夫に心配かけさせないために嘘をつく
夫も墓やぶりをおそらく、優しさから隠している
母親に何か言いたそうだが言わないピーターに、自分を重ねるのか超イライラする、自分はこんなはずじゃなかったのに!

毒親ループから抜け出すために、反出生を選びたかったのに母親の圧に負けてしまった

結局、家族は崩壊。死別。

血縁って地獄だよね、って言ってはいけない風潮があって、それを作品にしてくれたというのが、自分にとって救いだった。
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