Ryoma

5時から7時までのクレオのRyomaのレビュー・感想・評価

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)
4.1
淡々と過ごしていると思わないものだが、時間が有限であるとわかったときや人生の転機に差しかかったとき、ふと“幸せ“や“人生“の儚さ・尊さについて気付かされるもの。それは、まさか自分が余命何年とかもうすぐ死ぬとか思わないのか、または、思いたくないからいざそういう境遇になったときにこそそう思うのかもしれないなと。
残された時間が僅かかもしれないと感じたクレオが、2時間の内に様々な人と出逢い話し、色んな思いを脳内で巡らせ、自分を見つめ直していく過程は、穏やかなパリ🇫🇷の街並みをバックに描かれていて、テンポもゆったりしていたことから、あたかも自分のことのように僅かながら考えることができた気がする。
アニエス・ヴァルダ作品は、作品としては初だったのだけれど(なぜだか、ドキュメンタリーは観たことがあった)、“死“と“生“が比較的ポップかつ軽妙に描かれていたことに加え、主人公クレオのキャラクターの愛しさ・キュートさが光る素敵な作品だった◎
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