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5時から7時までのクレオのharuのレビュー・感想・評価

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)
4.0
希望が見えるまで。

癌検査の結果を待つクレオは、約束の7時までパリの街を彷徨う。買い物したり、恋人や友達に会ったり、見知らぬ兵士と話したり。そしてついに結果が!?

ストーリーはあるようでないというか、女性が2時間パリをウロウロするだけの話なので、絶対途中で寝る自信しかなかったんですけど、思ったよりいけたというか、もっと早く見れば良かったって感じです。パリに行きたくなりました!
検査結果が出る7時まで、恋人や友人に会うクレオですが、やはり不安は払拭されず、落ち着かない。もうすぐ死ぬかもしれない恐怖を誰とも分かち合えず、クレオは孤独を深めていく。ところが公園で出会った初対面の男と話すうちに、だんだん気持ちが穏やかに。確かに知らない人の方が正直に本音を話せたりすることあるある。しかも男が良い人で、一緒に病院まで行ってくれる。このクレオの心境の変化がとても自然に描かれていて、最後は検査結果がどうであれ、全部受け入れられるくらいの気持ちに。
アニエス・ヴァルダということで、そりゃもうオシャレです。カエルを飲み込むところすらオシャレです。自宅でミシェル・ルグランと歌うシーンはとても良かった!クレオは気に入らずに出てっちゃいましたが。
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