ボブおじさん

洗骨のボブおじさんのレビュー・感想・評価

洗骨(2018年製作の映画)
3.6
「洗骨」という古い習慣が残る沖縄の離島・粟国島。4年間に他界した母の「洗骨」儀式のため、長男と長女はそれぞれ秘密を抱えて、父が暮らす故郷に帰ってくる…

ガレッジセールのゴリが本名の〝照屋年之〟名義で監督・脚本を手がけた初の長編作品。

正直あまり期待せずに見たが思った以上にいい映画だった。 

家族という共同体の、有難さと厄介さを同時に描き「洗骨」という儀式を通して離れかけていた家族の絆を取り戻していく姿をコミカルなシーンを織り混ぜながらも温かく映しており、監督のこの映画にかける熱意が画面から伝わってきた。
単なる芸人の余興では断じてない。

公開規模が小さかったので見た人は少ないと思うが、監督の地元沖縄のある島に今も残る風習“洗骨”を通して、伝えたかったであろう命のバトンリレーの思いがしっかりと描かれていた。