Kayo

洗骨のKayoのレビュー・感想・評価

洗骨(2018年製作の映画)
5.0
素晴らしい作品だった。

現代の日本では病院で生まれて、病院で死ぬ人がほとんど。赤ちゃんの死産や乳児の死亡率も低くく、本当に死は遠い所にある。
病院に勤めていると思う。病院に来れば生命は助かる。死なないのが当たり前と思っている人があまりにも多い。医師は神様ではないし、看護師は天使ではない。生まれたら、必ずいつか死ぬ。
この作品は生と死は一対だということ、死は当たり前で、両親がいるから自分がいて、生命が繋がっていくのだということを見事に描いている。
骨を洗うシーンはかなりの衝撃だが、生命の重さを感じる。そして、ラストシーン。なんとも美しい。
ゴリさんが本名で脚本監督をされていて、笑いが随所に散りばめられていて、重いテーマがいい塩梅に日常に取り込まれている。本当に素晴らしい。生と死は日常なのだ。よりよく生きるために、死を想う。たくさんの人に観てほしい。
Kayo

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