てる

ペンギン・ハイウェイのてるのレビュー・感想・評価

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)
3.7
面白かった。いいジュブナイル作品だった。夏休みの子どもたちにぜひ観てほしい作品だ。
アオヤマ君はちょっと変わった子だ。子どもらしくない子ども。研究熱心で多くの謎を解き明かすため、ノートに書き綴っている。そのノートに書いてあることは的を射ていて、大人顔負けだ。そんな少年の初恋と成長の物語。甘酸っぱいねぇ。
ジャンルとしてはファンタジーになるのだろう。街に突如としてペンギンが現れる。そのペンギンを追い、研究するアオヤマ君。たどり着いたのが、歯科助手のお姉さん。アオヤマ君が好きなお姉さんだ。そのお姉さんの謎を解き明かすうちに訪れる別れ。
子どもたちだけの冒険、研究、淡い恋。だからといって、子ども騙しな作品ではない。謎のペンギンなんて出てくるもんで、ご都合主義の子ども向けのファンタジーかと思いきや、理の通った現象があり、全くバカに出来ない。
結局のところ、その謎の怪奇現象はよくわからない。お姉さんの存在も謎だ。だけど、最後に希望が持てる終わり方をする。意気消沈していたアオヤマ君の目が輝く。きっと、将来にはアオヤマ君がすべての謎を解き明かしてくれることだろうという期待が持てる。ちょっとだけビターだが、なんとも爽やかで輝かしい終わり方ではないか。いい作品だったなぁ。
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