メガネン

ペンギン・ハイウェイのメガネンのレビュー・感想・評価

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)
4.4
センスオブワンダー、ジュブナイル、ファンタジー、青春モノ、SF…そのどれにも当てはまらず、それなのに凡ゆるそれらの諸要素をうまく調和させた美しい作品。
ヒナタのアオシグレ、颱風のノルダと短編作品を手がけてきたスタジオcoloridoによる初の長編アニメーションは、森見登美彦原作のスコシ・フシギアドベンチャーだ。
もともとcoloridoのお家芸であった美しい背景美術と愛らしいキャラクターデザイン、独特のカメラアクションと、色彩設計といったものはそれまでの短編映画群でも見られたが、これが素晴らしい原作に根差した土台を得るとこれほど魅力的な映画が出来上がるのかと唸らされる。
ペンギンたちはどこから来たのか、彼らは何者か、それを探る少年たちの「研究」の行方。織り交ぜられるファンタジックですらある恋と愛。現実的な小学生の描写のリアリティ。個性的なキャラクターたち。
ジャバウォック。
球体。

一番印象に残っているシーンは、球体への探査機として作れたそれが、LEGOブロックだというシーン。あの独特の青いキャノピーは1990年台のシリーズでアクアノーツというものにしか入っていないはずだ。
一気に作品が身近なものに感じされた。

夏に見る作品としてとてもおすすめ。
これ所謂おねショタ作品と言えるのかな??