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フード・インクのYYamadaのレビュー・感想・評価

フード・インク(2008年製作の映画)
3.4
【ドキュメンタリーのススメ】
フード・インク (2008)

◆ドキュメンタリーの種類
 証言に基づく「解説型」
◆描かれるトピックス
工業化されたアメリカ巨大食品業界

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
ひと握りの人々が莫大な利益を得る一方で下請けにあえぐ一般農家、さらに日本でも未だに表示義務のない遺伝子組換食品の問題など、農業や畜産業の巨大工業化が生み出した数々の弊害をあぶり出していく。

〈見処〉
①ごはんが、あぶない。
ファストフードは世界を食い尽くす
・『フード・インク』は、2008年に製作されたドキュメンタリー映画。
・広大な農場に散布される農薬、遺伝子組み換え問題など、大量生産低コストを前提としたアメリカの食品産業の裏側を暴き出した本作は、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた。
・リチャード・リンクレイターが映画化した『ファーストフード・ネイション』の原作者として知られるエリック・シュローサーが製作に参加している。

②本作で語られるエピソード
・大手生産企業の圧力で、家畜小屋が撮影できない。
・薬品まみれの精肉業界
・立場が逆転。大手生産企業が政府に人材を送り込み、法案を自由自在に。
・花粉で遺伝子操作された大豆に汚染された畑のオーナー、逆に大豆種子の権利を持つ大手企業に訴えられる。

③結び…本作の見処は?
生真面目なフード・ドキュメンタリー
◎:「まるで工場」 …。安い、大きい、早いを追求した食品業界は、最も資本主義の功罪が甚だしい世界であることが明らかになる。
○: ハンバーガーのO-157で息子を失った母親、大手種子メーカーに訴えられた畑オーナーなど、不条理エピソードの連続。
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