くろねこ

追想のくろねこのネタバレレビュー・内容・結末

追想(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初の方は若々しい男女のクスッと笑えるシーンが多いんだけど、徐々に雲行きが怪しくなっていく…時が経って冷静になれば些細なことだったと分かるようなことでも、若いばかりにプライドが許さないと相手に寛容になれなかったり、許すタイミングを逃してしまうことによって、大きなすれ違いが生じてしまうことがある。若いって素敵だけど、経験がないことは時に悲劇を生む。
些細なすれ違いは結婚生活では本当に起こりうることで、「相手のここが理解できない!許せない!」と思うことに固執すると誰でもこの映画のようになってしまう可能性を持っていると切実に感じる。ラストは本当に切なくて、2人の気持ちを想像すると心が締め付けられる。もしいずれかがバージンでなかったら、もしあの時もう少し冷静に話し合えていたら、もしあの時相手を許せていたら、もしあの時意地を張らなければ、、小さなズレが積み重なって大きなズレとなり失ったものは2度と元に戻せない。
今の自分の生活と大切な人を大切にしようと改めて感じさせてくれる1本だった。