オリンピック誘致の為に集められたスキージャンプの選手たちがやがて長野オリンピックに出場するまでに成長する、実話を基にした映画。
韓国映画の歴代興行収入12位に位置し、800万人動員と大ヒットを記録した。
まだまだ認知度や競技人口が圧倒的に低いスキージャンプに劣悪な環境にも関わらず初心者だらけのチームで挑むという無理難題を克服していく。
子供の頃にアメリカへと養子に出されながらも、韓国代表として国へ帰化する主人公を「チェイサー」のハ・ジョンウが熱演していた。
その他の人物も、母と弟の為に兵役免除を賭けて挑む兄、父親とうまくいかない息子、明るいがチャラい若者、落ちこぼれコーチ等個性的な面々である。
特にちょっと頭の弱い弟役の俳優が印象的。
けれども、キャラづけがデフォルメしすぎ感はある。
終盤のジャンプシーンのダイナミックなカメラワークは素晴らしく、そこまでの積み重ねと相まって否応なしに盛り上がる。
4年後、同じ舞台に立ち仲間達に見送られながら飛び立つ瞬間に自然に涙が溢れてしまった。
2時間30近くあり若干の中弛みはあるもののスポ魂ものの定石を押さえつつ、スポーツに対する韓国という国、国民の捉え方なども見えてくる良作。
