けー

ジョージ・マッケンナ物語 暴力教室に挑んだ男のけーのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

サウス・セントラル (サウス・ロサンゼルス)にある高校の校長に着任したジョージ・マッケンニーがギャングが闊歩する荒れ果てた高校を、生徒たちが安心し、希望をもって勉強できる場に立て直そうと奮闘する。


デンゼル・ワシントンがジョージ・マッケンニー校長を演じております。

校内でギャングの抗争が突如勃発したりするので、まともな生徒はどんどんと学区外の高校に転校してしまっていくという状況。

マッケンニー校長は生徒が勉強できる環境をつくるために、教員や両親に協力を呼びかけ、生徒一人一人に寄り添って改善を試みるのだけれど、なかなかうまくいかない。

理想通りに環境改善が進まないことに苛立ったり落ち込んだりしつつも、マッケンニー校長はあきらめないでコツコツと改善を試みる。

実話ということもあり劇的に状況がよくなったり、生徒や保護者、教員たちと心が通じあったりすることはないのだけれど、小さな成果を積み重ねていくことを諦めなかったことで、エンディングで結果的に入学待ちの生徒がでるくらいの人気校に持ち直したと字幕で語られる。

デンゼル先生なのでついついスーパー教師な動きを期待してしまうのだけれど、案外普通というか理想が先走るかんじの先生で、そりゃまぁブラックライトニングのピアース先生みたいにはいかないよなとか。

でも考えてみたらピアース校長もブラックライトニングとして動くときは派手だったり劇的なこともしたりするけれど、ピアース校長のときは地味なことを地道に積み重ねていたかな。

先生という仕事は本当に大変だけど、社会の根幹を担うおそろしく大切な仕事だなぁとあらためて思う。

全人類がデンゼル・ワシントンになることが無理ならせめて教育関係者全員がデンゼル先生だったらいいのになんて思いつつ。

親がギャングスタの子をギャングから抜けさせようとしても結局かなわなかったり。

子供のときに親につれられ不法入国し、その親が亡くなってしまいホームレスになりながら学校に通っている生徒とかもいて。なんとかしてあげたいけれど、教師だって人間だし生活があるし、できることにはどうしたって限界がある。

それでも子供が希望をもてる環境づくりをしたいとマッケンニー校長はがんばる。

「Cry Freedom」をみた後だったので、見ながら色々と複雑な気持ちになったりするとこともあったのだけれど、でもやってみないことにはなにもはじまらないし。

試行錯誤で道をさぐっていくしかないよなぁと。
けー

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