とんでもない衝撃作。
ドキュメンタリーでなく、実話に基づいたフィクションを撮影した監督の心意気をしかと受け取りました。
なによりも72分間ワンカットの撮影手法により、自分がその場にいるかのような臨場感を与えられ、今や珍しくないPOV撮影も「自分たちの身の回りにも起こるかもしれない恐怖心」を煽られることでただならない緊張感を強いられます。
犯人は単独犯。これはすでに明かされていて、告知ポスターにも記載されていることなのでネタバレには当たらないと思いますが、単独で77人を銃殺した猟奇性に目を疑います。ですが、これは実際に起こった事件。これに目を背けてはいけないという監督のメッセージな気がしました。
ラストの衝撃はあまりにも残酷で、脳裏に焼き付き、終幕後もしばらく席から立ち上がれませんでした。
どんなことが理由であれ、未来ある若者の命を奪ってはならない。本当にそう訴えたい気持ちを強く持ちました。
ワンカットでブレブレの撮影手法、その場にいると錯覚させる臨場感により、これは酔います。酔いやすい方は気をつけてください。けど、残酷な事件を知っておく意味でも是非とも多くの方に観ていただきたい作品です。
