ほーく

華氏911のほーくのレビュー・感想・評価

華氏911(2004年製作の映画)
3.3
【有志連合】
もはや、歴史なんだな

世界の警察と並ぶ存在と対峙する術を我々は未だ見つけられていない

これって、原題は「FAHRENHEIT 9/11」なんだよね。元ネタが著名な海外SF作家レイ・ブラッドベリの「華氏451」であるのはお約束として、何故、邦題では「9/11」じゃないんだろう・・・。
 それは一応置いといて、これは確かにドキュメンタリー「風」だ。作品中のほとんどの映像がニュース番組や公式記録から引用されている。「風」であるのは、ところどころで、あからさな皮肉で加工映像が使われているから。そこがマイケル・ムーアの持ち味なんだからいいけどね。
 テーマは、分かり易い。「4年前の大統領選で、疑惑のフロリダ州のおかげで、世界はどうなった?、オレタチの母国はどうなってる?」
 正直、そのテーマのせいで笑いと皮肉・深い洞察は前作の「ボウリング・フォー・コロンバイン」には届かない気がする。しかし、彼はやってのけた。カンヌ映画祭グランプリ受賞を。親会社の阻止を振り切っての全米&世界配給を。
 有志連合の一員となった日本に住む者としては目を背けてはならない作品だ。解釈・判断を自分でするために。
 ※ちなみに、パンフレットには駄文ばかりが載ってるので不要でしょう。
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