馮美梅

母さんがどんなに僕を嫌いでもの馮美梅のレビュー・感想・評価

4.0
笑顔で楽しそうにしている主人公のショットから始まる物語。
しかし、そこに至るまでは紆余曲折、波乱万丈の人生があった。

大人になって、会社の同僚のカナやその彼氏の大将、そして見学に行った小劇団にいたお金持ちのキミツ、もう一体この人たちは何がしたいの?
タイジをおちょくってるの?

友人とか言いながら、いつか裏切ったりするんじゃ…と冷や冷やしながら観たけれど、そうならなくて本当に良かったし、みんなタイジの人間としての寂しさや、優しさを見抜いて寄り添ってくれているのがわかって良かった。

こういう面倒くさくて素直じゃない親を持つ子供は本当に大変。
なんでこの人はこんなことをするんだろうと。いつから、どうしてなんだとずっと考えてしまう。本人の気持ちを知りたいと思う。

こちらの気持ちはお構いなし。でも人間自分の死期が近いとなんか変化があるんだろうかね。自分もタイジに似た人生を送ってきたから彼の気持ちもよくわかる。私は父だったけどね。

叔父が亡くなった時、何年かぶりに叔父の家で父にあった時、帰り際にぽつりと「来てくれてありがとうな」今までそんな言葉自分に言われたことなかったから(理不尽な暴力は日常的でしたからね)驚いたけど、その後亡くなる直前に電話してきてまたも驚いたこともあったなぁ。

でももっと色々聞きたかっただろうし、話したかったこともあるだろうなと思いながら、家族以上のつながりの仲間たちがいてくれてタイジ良かったよね。
馮美梅

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