イチ

アイネクライネナハトムジークのイチのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

今風の若者たちの恋愛、日常が描かれる。

出会い方にこだわるなというのは現代的な感覚ですかね。白馬の王子様が〜っていう人も少なくなってきたかも。
横断歩道の向こう側で財布を落とす、街頭アンケートに答えてくれる、こういうのも出会いなのか。出会いがないっていうのはある意味こうした気づきがないのかもしれない。

運命の出会いがあった。過去を振り返った時にそれでよかったことと思えるか?
あらためて問われると難しい。
街頭アンケートに答えたヒロインは10年付き合い、結婚には踏みとどまった。
なぜ付き合っていたかわからなくなったと、、、
違う人がアンケートに答えていたら、10年付き合って悩む事もなかったかもしれない。


というか運命的すぎる出会いがあっても、なんか引いた目で見てしまうこともあるかも。
こんな幸せが続くわけがない、というような。
斜めに見てしまうのも現代病か。
何かを知れば知るほど「こんなもんか」と落とし所を考えるようになる。

登場人物は1人1人考えがあって、群像的に話が進んでいく。散らばった人達がそれぞれ微妙に関係し合っていたが、関係しているだけで終わっては「そういうこともあるよね」という感想しか出ないです。
まさに普通な内容でしたが、現代の日常には非常に近い部分があったなぁと思いました。
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