好きな映画!
アルゼンチンに住む癖の強いおじいさん。老人ホームに入るはずが、なぜか悪い脚のままポーランドを目指す一人旅を決行する。
おじいさんの性格がなかなか悪くて最初はおいおいとなるが、次第に皮肉の中のユーモアが面白くなってくる。ホロコーストの過去など、考えさせられる場面も多い。そして誰も不幸にならないラストが好き(娘とのわだかまりは増えた?)。
隣国とは不仲になりがちだが、地続きのヨーロッパだとそうも言ってられず日常は平穏に過ごしているんだろう。ただ、おじいさん程露骨でないにせよ、国や民族に思うところを抱えている人もいるし、それは仕方がないこと。その現実も認識して生きていく必要がある。
深読みしすぎかもしれないが、おじいさんと娘とのやりとりで、許す許さない、金が云々、というくだりについては、戦後の各国のやりとりを暗示しているのかなとも思った。
邦題いいけどわるい(文字だけ読むと見ないかなあ)。