何年か前に深夜のCXで想田さんを追っかけたドキュメントやってて、それが今作の撮影後だったことを思い出す。
カメラは学生たちも回しており、普段の想田さんの作品とは一味違い、それぞれのカメラが意図的にさまざまな現象を捉える。
ゴミ拾いしてる女の人が「アメフトなんか大嫌い」と言ったり、スタジアムの外では黒人の親子がチョコを売りつけようとしたりしている。
ビッグハウスを中心に経済、宗教、政治活動が渦巻きアメリカという国を形成している様をまざまざと見せつけてくる。
水を売りつける男のオフにのせて、無料で水を配ってるインサートが秀逸。
オープニングでチアガールがかっこよく踊る前をふとっちょのおっさんが横切るシーンをわざわざ使うあたりがニヤリとさせられる。
コンガ？みたいのを叩く男がカッコよすぎる。
しかしながら、ワイズマンをあまりに意識しすぎており、どうしても比べて見てしまうと、各シーケンスが短いうえにそこまで深みを感じられなかったのも事実。
