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アフター・エブリシングのdalichokoのネタバレレビュー・内容・結末

アフター・エブリシング(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

お涙頂戴のどこかの国の甘ったるいメロドラマか?と思ったらとんでもなかった。すごかった。
前半の切り裂くように締め付けられる「病」という痛みと「愛する」ことの痛みの反動が後半にとてつもないほど痛々しく描かれてゆく。もう会えないかもしれないという切ない思いが相手を慕い、生きることが当たり前になると何もなかったように過ごしてしまう。これは実話ではないだろうか。だれにでもある平凡な話しなのに、なぜこれほどまでに胸を熱くするのだろうか。

最初、地下鉄で二人が出会う。そして色々あって最後もまた地下鉄の駅に向かう。ニューヨークのクモの巣のように張り巡らされた地下鉄で偶然出会った二人の激しい思い。

飛躍するがアダムとエバのたとえのように、禁断の果実に手を出したアダムがエバを異性として意識したように、この二人もまた禁断の関係に突き進んでゆく。

ブルックリンの街並みも美しく、映像も見事に都会を描く。
素晴らしい作品だった。
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