rage30

偉大な願いのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

偉大な願い(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

難病になった友人の願いを叶えようとする青年達の話。

「ALSの友人がしたい事…それはセックスだった!」…という事で、相手をしてくれる女性を探す事になるわけですが、ボンクラな男子高校生が簡単に見つけられるわけもなく、様々なトラブルに見舞われます。

韓国映画で、こんなに童貞臭いエロバカコメディーが見れるのは新鮮でしたし、これが意外と面白いんですよね。
父親がマラソンする件とか、女性に殴られまくる件とか、行為中の友人を父親と待つ件とか、普通に笑ってしまいました。
まぁ、コミカル過ぎる演出が白ける部分もあるし、若干の下ネタもあるので、万人にオススメ出来る作品ではありませんが、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』が好きな人なら刺さるんじゃないかな。

基本的には、おバカなコメディーなんですけど、友人の為にとことん体を張り、いざという時には舌を噛み千切らんとする、主人公達の熱過ぎる友情にはグッと来るものがありました。
白眉だったのは、ラストの友人からの手紙。
あの歪んだ文字も良いんですけど、最後の最後で軽口を叩く感じがね…本当にこの3人の仲の良さを感じさせて、思わず落涙。
まさか、この映画で泣かされるとは思いも寄りませんでしたよ。

あとは、相手をしてくれた女性がお金を返す場面も印象に残ったかな。
友人にとって特別な経験だった様に、女性にとっても特別な経験になったと思うんですよね。
お金じゃねーんだよというか、お金では決して買えない、人としての尊厳を満たす何かを得たんじゃないかと。
それは多分、友人の為に駆け回った主人公達もまた同じ事が言えるはずで、「お前らも十分大人だよ!」と言いたくなりました。笑

エロバカ青春映画の隠れた佳作と言いますか、内容に抵抗がなければ、是非見て欲しい作品です。
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