ナミモト

ライトハウスのナミモトのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
3.7
クラシックなサスペンスの雰囲気がよかったです。大学生の頃、『カリガリ博士』を初めて見たときの、あの新鮮な気持ちに近い印象を持ちました。
灯台守として4週間共に過ごさなければならなくなった、若者と老人。諍いや泥酔。殴り合いやダンス。異常になることと正常であること。良かったのは、映画のイコンによる分かりやすさがあった点ですね。
海鳥と変わる風向き。風向きに注目すれば、前編と後編とで趣きが変わるターニングポイントが明瞭ですよね。西向きから東向きに変わる、あのシーン。
特に、【海鳥】には着目すべきと思います。海鳥は何を象徴し、何の使いであり、何の記しであって、何をもたらし、何を奪うのか。映画の冒頭からラストまで、本作の流れを支配していたのは、海鳥です。
ヒッチコックの『鳥』とも通じるような、鳥映画とみてもよいなぁと感じました。
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