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ライトハウスのradioradio526のレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
2.5
「なぜ秘密をしゃべったんだ?」

「ライトハウス」鑑賞。

白黒の34ミリフォーマット…舞台は19世紀、ニューイングランドの沖の孤島…年老いたベテランの灯台守にウィレム・デフォー、若い助手にロバート・パティンソン。
絶海の孤島に灯台守として送りこまれた二人は早々にしてそりが合わない…年老いた男は若い男に対して、極めてブラックな…理不尽な労働を強いる。そして自分の仕事については一切の関与を認めない。
環境は劣悪…一方的な命令を遵守しようとするが、延々と怪獣のように鳴り響く汽笛と一方的な追い詰められ方に徐々に精神をきたしてくる。様々な幻影や幻聴の果てに見えてくるものは何なのか?

まぁ…上等なるサイコスリラー。午前中に観たいと思えずに…困った。
実話というが、どちらかと言えば脚本のひな形になったというのが正解だろう。
逃げることも出来ない環境においての追い詰められた感覚は間違いなく歪みとなって襲い掛かる…単純な怖さよりも人間心理の迷いの方が百倍恐ろしい。

何が怖いって見えないものが見え始めることくらいヤバいことはない…。
嵐で島に閉じ込められた二人の絶望から徐々に色濃く狂気が降りてくる。
年老いた男が隠匿した光の正体は何なのか?若い男が見た幻想は何なのか?

A24…さすがだわ。ミッドサマーでウンザリした俺にこういう作品をゴリッと差し出してくる。舌打ちしているところに正しいエンタメを突き付けてきやがるからタチが悪い…ファック!そしてグレート!

映画ってのは必ずしも楽しいもんじゃない…あー…知ってるよ、チッ…。
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