サトタカ

ライトハウスのサトタカのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
3.8
ほぼ2人しか出てこないので、演劇のように感じた。
画角が正方形に近く、全編モノクロとスタイルは、クラシカルでありながら、アートに寄せたこだわりの一本だと宣言しているようだった。
「プラトゥーン」のセリアズ、、「ストリート・オブ・ファイヤー」のレイブン役でファンになって以来、ウィレム・デフォーが出る映画は積極的に観てきた。
近年では「フロリダ・プロジェクト」のアパート管理人役がハマっていた。
彼は頼れる先輩、厳しい父、キリストといったハイヤーな存在を演じることが多いように思う。二面性があり、内面が複雑そうな悪役も似合うが。
今回も神のような存在で、男らしく、尊大で傲慢、ときに陽気、まれに女々しくなるという役どころで彼にぴったり。
ロバート・パティンソンは、高いところから落っこちたり、吐いたり、自慰シーンがあったりと体を張った熱演で引き込まれた。
(個人的な意見ですが、嘔吐や自慰、同性愛描写、動物を殺すシーンがある映画、そして映画内で映画が映される映画は、良作が多い、と思う。製作者の気合いを感じる。)

それにしても劇中、デフォーが演じるベテラン灯台守のトムが放つ「なぜ秘密を話した?」っていう問いかけが妙に怖くて、自分の秘密は何があろうと人には話すまいと決意を新たにした。
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