ウィレム・デフォーとロバート・パティンソンの演技は格別でしたが、ストーリーは、あってないような、メタファーとオマージュに塗れていて、あまり好みではありませんでした。私はどちらかというと起承転結がしっかりしているものの方が好きなので。
白黒や正方形のアスペクト比などからもわかるように、半世紀以上前の映画風に作られていて、その頃の映画に対するリスペクトは感じます。現に古い作品のネタも盛り込まれているようですし。
ただ、そういった、オマージュやリスペクトは、監督と趣味の合う人にしか通じないわけで、そこに監督の独創性があるかというと、まったくないように、私には思えます。
こういった作品は、一見すると良作ですが、私からすると、単なる模倣としか受けとれません。
まだ世に出はじめたばかりの監督さんのようなので、これからに期待です。とりあえず「ノースマン」は観ます。