せいか

劇場版パタリロ!のせいかのレビュー・感想・評価

劇場版パタリロ!(2018年製作の映画)
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11/22、深夜に大阪テレビで放送されていたものを視聴。
放送するのに気づいたのでなんとなく視聴。
原作は読んだことはあるがこの映画についての前情報は全く知らないまま視聴。確かこれに先立って舞台版をやってて、主人公役も同じ人なので、それをそのまま映画にしたのかなとも思うけど、そうでもないのかな? 少なくともレビュー読む限りは半分くらいは舞台版をそのままみたいなものだったようだ。どちらにせよ本作は殆ど最後まで舞台上でもそのままできそうな画作りをしているし、ミュージカル調でもある。

内容は、なんかペラいパロディーというかそういうのふんだんに取り込みつつみたいな感じで、それを抜いたってあまりにも何も無いというか、芯がない以前の軽さ。大衆向きのコメディーというにも何も無い。せめて舞台上で観たほうがまだいい感じで(それなら諸々気楽に見やすいんじゃないでしょうか)、少なくとも映画とする意味が分からない。
原作が持つ空気感やシナリオの感じもそんな踏襲してないし(原作の各エピソードのツギハギみたいな趣なのだがそうなのである)、キャラクターの雰囲気や見た感じもカメラを通して実写で観るものではなくて、やはりやるならせめて舞台向きなのだと思う。(個人的にはメディアミックスが基本的に大嫌いだし、いわゆる2.5次元というやつもできれば無視するのだが。)

なんであれ、せめてシナリオはもっとどうにかできたのでは?と思いながら観ることになる。ミュージカル的な歌も魅力に欠けるナンバーばかりで、作品やキャラクター性に則ってるものがない(内容全体に言えることだが)。

少なくとも、原作を実写映画にするにあたってのセンスが致命的にない作品だと思う。原作にあるような荒唐無稽さのようなものもそんな感じのようなものを実写でそのままやればいいというものでもなかろうに。
別にそもそも工夫次第によっては実写栄華が難しい作品というわけではないと思うけど、本映画は徹底して調理を誤っている。ひたすらグロテスクにしかなっていない。もしかしたらわざとそうしてるのかもしれないけど、そのグロテスクさもなーーーんの深みも持たせていない。表面的な瞬発的なものと言うにも苦しい。ただただグロテスクなのである。なんだこれは。

以上、上記以外のことを書くことがマジでない。
せいか

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