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ホワイトアウトのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ホワイトアウト(2000年製作の映画)
4.3
日本最大の貯水量を誇り、150万キロワットの電力を発電する新潟県奥遠和ダム。12月のある日、ダムの運転員・富樫輝男(織田裕二)は、遭難者救助の為に猛吹雪の中を出発するが、ホワイトアウトに見舞われ、親友で同僚の吉岡和志(石黒賢)を亡くしてしまう。
それから2カ月後、吉岡のフィアンセ・平川千晶(松嶋菜々子)が奥遠和ダムを訪れた。ところが、千晶がダムに到着したまさにその時、ダムと発電所がテロリストに占拠される。
犯人グループは、ダムの職員と千晶を人質に取って50億円を政府に要求。拒否すれば人質を殺し、ダムを爆発すると通告してきた。ダムが決壊すれば、下流域の住民20万世帯は一瞬のうちに洪水に飲まれてしまう。
期限は24時間、ダムに通じる唯一のルートは犯人グループが爆破しており、悪天候で警察は成す術もない。
そんな中、偶然逃げおおせた富樫は、仲間と住民を救うことを決意。犯人グループの攻撃をくぐり抜けダムの放水を防ぐと、外部との連絡を取る為、たったひとりで8キロ先の大白ダムへと向かう。富樫の連絡によって、犯人グループが宇津木(佐藤浩市)を中心とした過激派・赤い月であることが判明した。
しかし、未だ対策本部がダムへ乗り込むことは叶わない。そこで、富樫は人質を救出する為、再び奥遠和ダムへ戻る。その頃、ダムの方でも動きがあった。犯人グループの中に、かつてテロで家族を殺された笠原という男が潜入していたのだ。このことから、大きく崩れ始める宇津木の計画。やがて、それは富樫の活躍によって完全に阻止され、千晶も無事救出されるのであった。
真保裕一の同名小説を映画化。
ホワイトアウト。吹雪によるガスと猛吹雪の雪により周りの地形や方向が分からなくなる現象。
周囲のダムを無線制御出来るダムの指令所と発電所を制圧したテロリスト一味とダム の運転員富樫のバトルを、テロリスト一味と富樫の「ダイハード2」張りのハイスピードのスノーボードチェイス、テロリスト一味との銃撃戦などの日本映画離れした迫力満点のアクション、テロリスト一味の狙いと出方を読みダムの構造や地理を利用してテロリストを出し抜きダムと人質を救うために孤軍奮闘する富樫とテロリストの壮絶な駆け引き、親友の吉岡を救えなかった罪悪感を抱えてきた富樫の必ず吉岡の婚約者とダムを救うことを決意した強い意思を絡めた熱いヒューマンドラマ、富樫がホワイトアウトに遭遇するシーンやダムを放水するシーンなどなんといっても実際の黒部ダムや雪国でロケしたスケール感が説得力があり、織田裕二を始めとするスタッフやキャストの「ハリウッドに負けないアクション映画を作る」という意気込みが画面から伝わり、織田裕二や佐藤浩市などの俳優陣の熱演も印象的な傑作サスペンスアクション映画。
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