エソラゴト

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へのエソラゴトのレビュー・感想・評価

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8th Grade (8年生)、日本で言う中学2年生。14歳という微妙な年頃を描いた秀作といえば『シング・ストリート』『グッバイ・サマー』『イット〜』など男子目線のどこかまだ幼さの残るガキっぽさが同性でもある自分の心を思いっきりくすぐられましたが、今作で描かれる女子目線は既にもう大人、見つめる視線も遥か先に向いていてまざまざと我々男子との根本的な意識の差を浮き彫りにさせられました…。

また、やはりこういう作品は同時期の自分がどうだったのかを振り返りながら鑑賞してしまうのは常なのでしょうか?

気の合う友達数人とは普段は普通に会話してましたが、大人数で仕切り屋目立ちたがり屋達が幅を利かせる集まりでは途端に生粋の無口と人見知りが発動してしまい目が泳ぎキョドってしまっていた自分…。自分を変えようとイケてる女子のプールパーティー(という名のお誕生日会)に単身乗り込むケイラの姿はそんな自分からしたら神々しく見えました(笑)(その後の見事な玉砕っぷりには胸をギュッーと締め付けられましたが…大泣)

SNS主流のこの世の中でスマホ上での文字や動画を通じてのコミュニケーションもそれはそれで一つの有効な手段だと感じますが、終盤に訪れる父娘の思いを静かにぶつけ合う暖かな会話を見ているとやっぱり面と向かって目と目を合わせた心の通じ合いが如何に大切かを教えてくれるとてもグッチー👌🏻な作品でした。


追記:パンフには可愛いキャラクターシールが付いています。


余談: ここ日本とアメリカの学校生活の様々な違いが発見できたのが新鮮な驚きでした。学期開始が9月なのは知っていましたが、小中高の区切りが5・3・4、又は6・2・4が主流だということ、中学校卒業前に高校に1日体験入学出来るプログラムがあることは初耳でした。(また多発する銃乱射事件に備えた銃対策訓練が行われているのは銃社会アメリカならでは)