イチロヲ

看護婦日記 わいせつなカルテのイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
主治医と真剣交際を続けている看護婦(原悦子)が、院長の娘(鹿沼えり)による介入行為を受けてしまう。病院を舞台にした三角関係のドラマを描いている、日活ロマンポルノ。

患者とのエッチな掛け合いと、鹿沼えりの無鉄砲な略奪行為を通して、艶笑喜劇を構築させていくパターン。西村昭五郎監督の職人気質が炸裂しており、ウィットに富んだ作風になっている。

主人公を運命の人だと思い込む元ゲイボーイの青年(浅見小四郎)と、かつて青年をオキニとしていた院長(吉原正皓)のシークエンスが愉快痛快。原悦子のショートヘアもまた、白いうなじが見え隠れする絶妙のラインで、フェティシズムを刺激してくる。

冒頭部では、タクシーが甲州街道を逆走するという、デンジャラスなシーンが長尺で登場(たぶんゲリラ撮影)。またクライマックスでは、ブルース・リーへのオマージュが捧げられるが、怪鳥音のアフレコが貧弱なため、思わずNGを出したくなる。
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