素潜り旬

幻を見るひと 京都の吉増剛造の素潜り旬のレビュー・感想・評価

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吉増剛造の武器「The Poet’s Golden Hammer」彼が常に持ち歩いているハンマー、その原体験である、石を割ったら出てきたウニが空気に触れて一瞬で風化したというこれぞポエジー、彼のポエジーの源というか好奇心の源ですらあるそのことについて話す姿が見られる、本当に貴重な映像。それだけでなく、ジャクソン・ポロック流のドロップペインティングにおける吉増剛造の「ドロップ」が水の音に着想を得ていることや、書斎まで明らかになり、「GOZO Cine」や『眩暈』で使われる半透明の肖像画がたくさん貼られていることがわかる。構成もめちゃくちゃ見事としか言いようがなく、最後の朗読に至るまでが霊性をまとったドラマティック。
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