行き過ぎた資本主義による貧富の格差の拡大を風刺たっぷりに仕上げたブラック・コメディ映画。
2023年37本目。
黒人であるラキース・スタンフィールドがデカデカと写るジャケ写に『ホワイト・ボイス』というタイトル、一体どんな作品かと思いました。コメディ要素も多く、扱うテーマの割にはライトなテイストで話は進んでいきますが、ほぼ全編にわたって分かりやすく強烈な風刺が効いており、最後ら辺にはもう笑えませんでした。
痛快な風刺ではなく、看過されがちな問題を炙り出すような風刺なので、見終わった後に爽快感はなく、むしろ気持ちが沈み気味でした。ただ、難しくなりがちな風刺においてこれだけ分かりやすい表現だけで成立させた脚本は見事だったと思います。