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告白小説、その結末のごてふのレビュー・感想・評価

告白小説、その結末(2017年製作の映画)
3.7
有楽町ヒューマントラストにて。キャパ63席はサービスデーだからか若年層中心にほぼ満席。原作未読。ポランスキーはドラマチックな生い立ち・私生活の興味と特異な作風で新作を見逃せない監督のひとりではある。本作は作家(芸術家)のインナースペースを扱ったサスペンス・ホラーだが、これはエヴァ・グリーン演じる友人(ファン?マネージャー?)の捉え方で印象は変ってくると思ふ。実質はふたり芝居で、彼女たちの思わせぶりな演(艶)技合戦を堪能する作品。靴の中の小石のような不快な違和感が最後まで氷解できず、これは監督の狙いでもあろう。驚愕のラストなどと宣伝では煽っているが、幕引きにはサプライズよりニンマリした。作家の抱える業を上手く表現している。類似作に«スイミングプール»があるが、オゾンの方がソフィスティケートされておりますな。
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