ハレンチ学園在学生

箱根山のハレンチ学園在学生のネタバレレビュー・内容・結末

箱根山(1962年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

62年東宝。西武と小田急・東急による箱根の交通戦争を背景に、ライバルの老舗旅館である玉屋と若松屋を舞台にした獅子文六の同名小説が原作。玉屋の番頭・加山雄三と若松屋の一人娘・星由里子との関係性が軸となる。玉屋が失火し潰れそうになるところを加山は東京の観光会社で修業し10年後、星の若松屋と共同して箱根の観光ビジネスを盛り立てようと目論むが、玉屋から温泉が出て起死回生し再びライバルとして復活。若い2人を待つ10年後はどうなるかというところで幕。2時間弱の尺で詰め込めるだけ詰め込んだ感がありやや雑然としているがよくまとめている。森繁久彌東野英治郎藤原釜足東山千栄子中村伸郎という脇を固める役者の演技だけ見ていても楽しい。佐野周二演じる若松屋の主人で「アシタ研究家」が面白い。足刈温泉、足柄郡、芦ノ湖などの「アシ」は朝日を意味しアジアもその一つと説き娘に明日子と名付けている。どこから持ってきた学説なのか、獅子文六のオリジナルなのか。