箱根山のwongのレビュー・感想・評価

面白すぎる。箱根のとある旅館の覇権争いとそこで働く従業員の人間模様。
懐古主義の立場と未来を観た立場のそれぞれが争うことなく美しく混じりあっていく様。
その演出が見事。若松屋の娘と玉屋の女将が若松屋の居間で食事をするシーンは涙が出るほど美しい。そして乙男の拾った石が若松屋の主人の研究にとって重要な証拠になるシーン。若い2人を通じて懐古主義が新しさに通底してくように魅せる様。
花火大会の日の2人の森での偶然の鉢合わせに心奪われる。