くりふ

21世紀の女の子のくりふのレビュー・感想・評価

21世紀の女の子(2018年製作の映画)
1.5
【正統派文化祭ムービー】

レンタルで。確かに女ではなく女の子映画でしたね。で、この系統?で映画をつくりたい日本の女性監督が、こんなメンタリティーなのか、ということはよくわかりました。

なんか、内向いてばっかりですね。予算と時間の縛りも大きかったのでしょうが、発想をもっと飛ばす人がいないのか?同じような独り言が続いて、ふつーに飽きます。

「自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーが揺らいだ瞬間が映っていること」…ってテーマは難しかったんじゃないの?例えばシンプルに「私の思う21世紀の女の子」とした方が、幅広い表現が産まれたんじゃないだろうか。

面白かったのは、ぶつぶつ呟くのではなく、かっちり物語ろうとしている作品。『恋愛乾燥剤』『愛はどこにも消えない』くらい。見た目が魅力的な女優をフロントに持ってきたことも効いていた。短編だから、美しさからすぐシンクロできるのは強みだ。でも、両者ともオチではぐらかされたので、満足度は低い。

こういう時、モチーフにカメラを出すのって、映画学校の学生がまずやりそうだ。それが出てくるたび、心は冷めました。

いい企画だから、もっと質を煮詰めた映画を集めて、またやってほしい。今度は女の子じゃなく女、が見たいし、その方が面白くなると思う。

<2019.10.15記>
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