天豆てんまめ

チワワちゃんの天豆てんまめのレビュー・感想・評価

チワワちゃん(2018年製作の映画)
3.7
チワワちゃんの話。

盗んだ金で走り出し後先知らずパーティー三昧半裸女子と奴隷男子が狂乱リビドー溢れて夢か現か踊りまくりやりまくり今だけ疾走できれば全てOK彼女亡き今は色褪せた死骸だらけの現実振り返っても虚しいだけの白昼夢お前らそれを青春と言うなかれ次世代二宮監督確信犯シームレス音楽編集速回しセンスだけでいつまで持つかご覧あれ!

注目揃いのメインキャストは皆嫌ーな感じに素晴らしい。

門脇麦は濃い口紅💄が似合わない。
成田凌は下衆な役ほど本領発揮。
寛一郎は父、佐藤浩市の面影なし。
玉城ティナの清純派役想像できない。
村上虹郎は父、村上淳を越える素質。
浅野忠信は、きっと性欲凄まじい。

そして、チワワ役の吉田志織は悔しいが魅力的。学生時代に笑顔全開であんなBODY &SOULが迫ってきたら一気にGO!GO!HEAVENから真っ逆さまに谷底突き落とされる。

ふと思い出すバブル散った後の残骸で過ごした大学時代。ディスコからクラブに主戦場が変わりダンサー風情で毎週六本木スクエアビルに繰り出すRホールにジャバジャイブ。爆音鳴り響き繰り広げられる男と女の駆け引き品定め勝利者と敗残者の混合デスマッチ果てしなき敗者復活戦。闘いの果て朝朦朧で六本木警察横の吉牛かきこみ始発に周囲は外人ばかり朝日はいつも眩しく虚しさ倍増。そんな過日は即刻抹消!

昔みっちりお世話になった企画プロデューサーの作品だけど劇場で観ずに深夜鑑賞。出会った当初いきなり「○○ちゃーん飯食いに行かない?」の言葉で当時私は業界に入ったことを確信した。

今でも彼に言われた「○○ちゃんはペルソナ被ってるから」という言葉がよく浮かぶ。チワワちゃんは身も心も全て曝け出しながら亡き後残るはペルソナの残像のみ。仮面をつけてない人間などいない。実像なんて誰もわからない。変態と聖人紙一重。社会でペルソナ外して生きていける奴なんていない。ペルソナ外して自然体ですと魅せるもペルソナ。でも周囲に見せるペルソナが自身の魂を侵食したら要注意。自分の本音にだけは正直に全存在を人生に叩きつけろ。やりたきゃやれ。やりたくなきゃやめろ。死んだ時俺は私は自分だけは自分に嘘つかなかった。悲しいことは悲しい。悔しいことは悔しい。思い通りにいかなくてもただ一つだけ、ここまで自分を生きてきた自分にありがとうと言ってやろう。

と、ラップ調レビューが似合うノリノリな作品です😌