五月六夏

プロミスの五月六夏のレビュー・感想・評価

プロミス(2001年製作の映画)
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97年から00年までの比較的平穏な時期のパレスチナ自治区やエルサレム近郊の子供たちを撮影したドキュメンタリー。アラブ人とユダヤ人の子供たちはまだ子供なのに思想というか自分の国がどうあるべきかどうすべきかちゃんと考えていて、それはやはり日常にテロや戦争が影響しているからで、そんな現実を生きている事にもう言葉を失うというか…本など活字で情報を認識するのとはまた全然違う映像ならではの衝撃がありました。互いに違う人種で宗教で、同じような傷を抱えて同じように憎んでいて相手の死をも厭わない少年たち…そんな心持ちなのにお互いが会って話して関わりを持つと、憎んでて仲良くしちゃいけないって思ってるのに実は同じ人間という事を知って少年は涙を流すんですよ。もう会えなくなる事を思って泣くんですよ。めちゃくちゃ憎んでたのに。やっぱり会ったら友達になっちゃうんですよ。もう子供が何で泣かなきゃいけないんだよって憤りと悲しみとで心めちゃくちゃになりました。この作品からもう10年以上経ってもまだ同じ事が続いてるし、彼らや彼女たちは今どう暮らしているのだろう。どんな大人になったのだろう…
五月六夏

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