としき

プロミスのとしきのレビュー・感想・評価

プロミス(2001年製作の映画)
4.0
イスラエル-パレスチナ問題。
まっさらな子供たちは乾いたスポンジのように大人がかたる全てをぐんぐん吸い込んでいって、やがて借り物の憎悪ですら。ユダヤ教の聖書の一部を引用してその主張の正当性を説くジューイッシュの少年は我々の目には異常に映るだろうが、それを社会的ノームとして刷り込まれた彼らにとって疑う余地がなく、というよりも疑うことを許されさえしない。ミクロな交流ならば円滑に済むのに、共同体同士というマクロなコミュニケーションとなると理解しあえない。普遍の出来事である。闘争理論主義者は争い、あるいは階層がなければ社会はうまく回らないと説く。しこうしてそれは尤もであるが、人としてヒトの本能を飛び越えたその先の平和な世界が見てみたい。
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