マオ

プロミスのマオのレビュー・感想・評価

プロミス(2001年製作の映画)
5.0
文句の付け所が一切ない作品。

パレスチナ人とイスラエル人の子供たちの交流シーンの最後、今こうやって仲良くしてることも忘れていっちゃうんだ友達だったことも忘れちゃうんだって泣きながらファラジが語るのを観て監督がもらいなきしてるのと同様に私も学校なのに泣いちゃったよ。辛いもん、辛すぎるよ。

パレスチナ問題に関心を持ってゼミに入ったけど、あまりにも苦しすぎる現実ばかりを見せつけられる。映画での、子供たちが純粋に仲良くする姿の多幸感と実際の現実の暗さの描かれ方が、ドキュメンタリーだから勿論なんだけどまざまざと見せつけられる。

20年前の映画だから、今はこの時よりも争いがどんどん酷くなってもう会いに行くことすら出来ない。子供たちは今30歳くらいかな、何してるんだろうか。お互いが交流して、友達になったことを覚えているんだろうか。それとも....非常に悲しくて悔しいことだけど友達だったことも忘れて、お互いを憎んでるかな?そんな事ないって思いたいけど、今の現状はそれが起きてもおかしくないんだよね。幼くして自分の家族、親戚を数多く失う人が多いイスラエル人とパレスチナ人。あと20年後、私が40歳になってる時パレスチナ問題はどうなってるんだろう。少しでも和平の一歩を歩んでるのかな。絵空事かもしれないし、私には平和ボケしてる日本から願うことしか、彼らを思うことしか出来ないけど、そうなってたら少しでも救われた気持ちになる。
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