ヴィオレ

劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻のヴィオレのレビュー・感想・評価

4.5
周りの評価はどうであれ、個人的にはTOP3
に入るほど好きなライダー作品。
アマゾンズになりたくてなった訳でもなく
望んで生まれたわけでもないのに、自らが
生まれることによって生じる罪。なんとか
その罪を償おうとするものの、全てが悪い
方向に進む。
これまでに、これほどまでの性を背負う
主人公がいただろうか。その他のライダー
にも一切希望が見えない。仁は自らの責任で千翼という"絶望"を産み出してしまい、
さらには七羽さんまでもアマゾンとなる
それでも死ぬことすら許されず、ただただ生きることを強いられる。
悠も視聴者からしたら、身勝手な主人公な
だと感じるだろう。アマゾンでも人間でも
みんなを守ると騙っておきながら、今作
では生きることを望んだだけの少年を殺すことに、加担してしまっている。それでも
その利己的な態度を突き通しているのは悠の確固たる信念だろう。ある意味、最も
残酷な存在であると言えるだろう。
それこそが、ラストの絶望感に繋がる。
叶うはずもない逃避行に、イユと千翼が
願ってしまうから心のどこかで期待する。
しかし、それが実ることはない。なぜなら
それが現実だから。
今作は現実とライダーというラインスレスレを描いた実験的な作品だと感じた。
ヴィオレ

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