周りの評価はどうであれ、個人的にはTOP3
に入るほど好きなライダー作品。
アマゾンズになりたくてなった訳でもなく
望んで生まれたわけでもないのに、自らが
生まれることによって生じる罪。なんとか
その罪を償おうとするものの、全てが悪い
方向に進む。
これまでに、これほどまでの性を背負う
主人公がいただろうか。その他のライダー
にも一切希望が見えない。仁は自らの責任で千翼という"絶望"を産み出してしまい、
さらには七羽さんまでもアマゾンとなる
それでも死ぬことすら許されず、ただただ生きることを強いられる。
悠も視聴者からしたら、身勝手な主人公な
だと感じるだろう。アマゾンでも人間でも
みんなを守ると騙っておきながら、今作
では生きることを望んだだけの少年を殺すことに、加担してしまっている。それでも
その利己的な態度を突き通しているのは悠の確固たる信念だろう。ある意味、最も
残酷な存在であると言えるだろう。
それこそが、ラストの絶望感に繋がる。
叶うはずもない逃避行に、イユと千翼が
願ってしまうから心のどこかで期待する。
しかし、それが実ることはない。なぜなら
それが現実だから。
今作は現実とライダーというラインスレスレを描いた実験的な作品だと感じた。