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生きたいのtheocatsのレビュー・感想・評価

生きたい(1999年製作の映画)
3.0
排便臭がこちらまで漂ってくるリアルさ

まだぼけてはいないが肛門が緩んでしまい、行きつけスナックで漏らすようになってしまった老人の物語。
展開はいつもの新藤流というかエピソードをパッチワーク風にコラージュする風で、視聴者の感情を大きく動かそうとする意図はそもそもないようだ。
ところがラスト間際の「ソーウツの薄情な娘による老人奪還物語」はいかにもフィクション的なドラマチック描写で意外な印象を受けたが、それも束の間のこと、最後は銃砲連射で・・・・みなは申しますまい(笑

テーマがテーマだけに今回はヌードはないだろうと油断していたが、「姥捨て山」の再現ドラマ内でしっかり拝ませていただきました笑。あえてヌードにする必要性があったかは正直首をかしげるところですが、新藤監督的にはヌードじゃなきゃダメだったのでしょう。

いつお漏らし老人になるか分からないし、せめて呆けずに死ぬ間際まで自分のことは自分で処理できる人生であればいいなと身につまされた作品。

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