Tai

ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間のTaiのレビュー・感想・評価

3.4
いうなれば、半ラーメンに半チャーハンに餃子2個というセットを食べた気分。
物足りない!
普段、普通のサイズでそのセットを食べている分、全ッ然物足りない!
それぞれは美味しいからもっと食べたいのに!
そんな感じの短編集でした(笑

「メアリと魔女の花」にて旗揚げをしたスタジオポノック。
いずれもジブリの名監督たちのもとで作品を支えてきた面々が、自らの作品監督として出発です。
それぞれが独特の世界観を発揮し、全く違った3つの物語を楽しむことができました。

しかし、3本合わせて1時間に満たない上映時間。
これを大人1,800円のチケット代を払って観るとなると…どうしても勿体無いと思ってしまいますね。
貯まってたTOHOポイントで観たので問題ありませんが(笑
アンパンマンみたいに上映時間短い分チケットが安いとかやった方が集客率も良かったのでは?

あと、オープニングと作間とエンディングのアニメーションがあまりにも3歳児くらい向けの子供子供向けしすぎたアニメーションが、作品たちとアンバランスすぎでした。
上記した中華セットのデザートに生クリームたっぷりのイチゴのショートケーキ出てきちゃったよみたいな…
そこは杏仁豆腐か、サッパリしたシャーベットでしょうよ的な…

「メアリと魔女の花」でも思ったのですが、「子供から大人まで楽しめるアニメを!」みたいなのはいらないと思うんですよね。
各作品の監督の毛色はどう考えても幼児向けではない。
特に米林監督は「借りぐらしのアリエッティ」と「思い出のマーニー」鑑賞時に思ったのですが、人の影の部分を優しく表現するのに長けた人だと思うので、子供を楽しませるというよりは、子供の頃はなんだかよくわからなかったけど、作品自体は頭に残っていて、大人になって再度観るとメチャクチャ面白かった!みたいな作品を希望しています。
まさにわたしにとっての高畑勲監督作品。
ぜひゴーイング・マイウェイで素敵な作品を作って頂きたいですね!

とりあえず全編通してよく伝わってきたのは「スタジオポノックをよろしくね!」ということ。
きっとずっとジブリと比べられることになると思いますが、それでもポノックの〝色〟が輝く大作を観たいものです。
Tai

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