たまらない。泣いちゃう。若松プロにいた吉積めぐみという助監督が主人公の映画です。若松孝二役の井浦新と荒井晴彦役の藤原季節が最高によかったですね。キャラがたちまくりです。井浦新の演技は静かなイメージがあったので最初誰が演じてるのかさっぱりでした。会ったことも見たこともないですが、若松孝二が憑依してるようでした。そんな魅力ある監督のもとに、監督志望や一緒に働きたいという若者が集まってきて、やいやい映画を撮ります。その若い熱気と映画撮影の裏側と当時の政治的な熱狂もあいまって私は泣いてしまいそうでした。いい、いいよ、理想に燃えてモノ作るのって。めぐみもこの世界に飛び込むには女を捨てろと言われ、その覚悟で飛び込みますが、それは大変なもんです。なんとも切なくなります。若松孝二の作品はあまり観てないのでたくさん観たいと思いました。特にこの映画の舞台になってる時代ですね、『処女ゲバゲバ』から『天使の恍惚』くらいまで。あとめぐみが好きな『胎児が密猟する時』も。ちなみに、三島由紀夫役は白石和彌でした。
