歌舞伎関連専門誌とも言えた月刊『演劇界』の休刊が先日決まり、歌舞伎ファンとしてはとても残念に思っている最中、他人事じゃないテーマでした。私自身が出版界に身を置いている訳ではないですが。
まぁこれだけデジタル化が進めば紙の書籍の価値も再考しなきゃいけないんだろうし、出版社が都心の一等地に巨大なビルを構えて編集者が先生のお宅に原稿を取りに伺って、書いてもらうために高級料理店で接待…というスタイル自体古くなっていると言えるのかもしれない。自社ビル売って商業ビルにした方がそりゃ儲かるし、その方が文化事業の資金稼ぎとしては有効なのかもしれない。若くてイキのいい漫画家は、家賃の安い地方からデータだけ送ればいいのにと思ってるかもしれない。
というような映画の本筋とは違うことを色々考えてました。10代の多感なころ、読書で精神世界を豊かにしてきた身としては“読書”という行為自体に思い入れがあるので、バーチャルじゃないフィジカルな体験としての読書が今後も続いてほしいと願うばかりです。