Ginny

騙し絵の牙のGinnyのレビュー・感想・評価

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
3.7
原作未読。
騙されまくりました。

骨太な演技とテンポ良く進む構成に引き込まれました。

出版社問わず実際の世の中の動きはこういう風に回ってるのかな?少ない人たちの思惑をもとに動いてるのかなと思いました。

松岡茉優さん演じる高野のやや抜けたような肩に力が入った真面目さが周りから浮いてる(周りが悪どい)ように思えましたがそれが最後真面目故に大爆弾を放つのが爽快でした。

木村佳乃さんのビジュが最高。フェイスラインと首の長さが羨ましい。

「社会の一線を超えた個人とその表現自体の価値は無関係だ」という台詞が気に入りました。
劇中でもあったモラルを守るべきという意見もわかるし現実ではモラル重視であってほしいけど過去の文豪の中にはどうなのという行いがあっても作品は発禁されず存在してるわけだし、どこまでで線引きするかは常に曖昧でその時のその立場の人の判断と世間の人に委ねられるのかな。

私自身、著者の行いで作品がダメになるものもあれば、著者の行いと作品は別に見れるものとバラバラで判断基準が自分でもよく掴めません。

炎上商法に、大義名分として先ほど引用した台詞が使われてしまうのが現実で起きると、真実が靄の中になりそう。
って、真実を求め叫んだとしてもそれが貰えない立場の人間にはいつまで経っても与えられないんだろうな。
Ginny

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