MACCHO

騙し絵の牙のMACCHOのネタバレレビュー・内容・結末

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

出版社内部の雑誌間での対立。社内で同業他社のような争いをしていることに少し驚いたが、支店間の競争など考えれば、一般的なのかもしれない。

昔ながらの本屋を経営する高野民生の、来てくれるのがありがたい、良いものがあると思って来てくれる、などのお客様に対する思いが温かく感動する。

取次というかたちでの雑誌衰退の現実と、それに抗うべく本気で仕事に向き合う姿は熱い。
一方で最後は新しいやり方を試みていくことを説いていく速水輝とそれに異を唱えるメンバー。面白いこと以外は生き残れないというのは、1つの真理かもしれないと思った。

騙されたという感覚は広告ほどなかったのが残念だが、出版業界を一例にしながら昔ながらのやり方から新しいやり方への変遷など考えさせられ、仕事を題材にした真剣さのある内容で非常に満足。

Amazonに対抗して店じゃないと買えない本のみ扱うというのは、現実的かは置いておいて面白いと思ったし、何らかのビジネスのヒントになりそうだった。
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