出版社内の権力争いのお話です。注目の騙し合いは、頭脳戦というよりトラブル大発生という感じでしたが。テンポ良し。
私、編集者もとい出版社への憧れが漠然とありまして。
基本的にはエンタメな作風なのだが、「面白くなければ意味がない」という精神がなかなか。そもそも出版というのは、それが理念なのだと思い起こされる。
だからこそ、速水の小賢しさもなんか憎めない。彼が追求したのは面白さであって、利益ではない。面白ければ金になるのは事実だが。
速水は高野にとっていい上司だったと思える、そんなラストの展開でした。
