ゆっけ

若おかみは小学生!のゆっけのレビュー・感想・評価

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)
4.5
作画はお子様向けの映画と思いきや、かなりの重いテーマを描いているし、映像のディテールが細かい!
だからこそ、大人のアニメとして評判になっているんだなと思いました。

・ジブリクオリティ

キャラクターが生きているような、実写よりも実写のような作画が素晴らしい。
高坂希太郎監督は数々のジブリ映画を手がけた作画監督です。
料理もめちゃくちゃ美味しそうなんです。こんな温泉行きたいなぁと思わせた時点で勝ちですね。

・誰もが好きになっていくキャラクター

おっこのライバルである、ピンフリや占い師のお姉さん、とってもいい。その他、幽霊や訳ありのお客さんたちも愛着わきます。

・テーマが深い

交通事故にあって両親を失う、おっこ。初めは、何でそんなに簡単に受け入れられてるの?って、疑問だったんですが、
両親の死を受け入れられていないんですよね。そこが実はこの映画のテーマになっていて、最後につながります。

深い喪失感を受け入れるだけでなく、他者を受け入れていくという”許容”を描くという、かなり深いテーマを描いているんです。

ということで、作画もキャラクター演出も、テーマやメッセージ性も抜群の脚本。
それら全てが見事に合わさった素晴らしい映画でした。

(、、、ただ、おっこや他のキャラクターに共感まではできなかったんですね。だから泣きはしませんでした。何もかも受け入れすぎて、できすぎているというか、もっと弱い部分や葛藤があったら、と思ってしまいました。みんないい人で悪いやつがいないからこその、不満でもあるのですが、ちょっとできない人がいた方が、応援したりするじゃないですか?そんな気持ちでした)
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