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軽い男じゃないのよのmanamiのレビュー・感想・評価

軽い男じゃないのよ(2018年製作の映画)
4.0
めちゃくちゃ面白い。(興味深過ぎて長文です🫢)

下品でナンパ好きの男が頭を打ったら男女の立場が逆転していた…。
会社では女が圧倒的に多く、重要な役職も上司も女。
男が受付"嬢"をして命令されてコーヒーを運んでくる。

街を歩けば男はジロジロ品定めされ口笛を吹かれ、飲みに行けば男が踊るポールダンスを見せられてセックスでは「おまえ毛が生えてる!気持ち悪い!」と逃げられる。


それらは普段わたし達からしたら当たり前過ぎることで、映画だからやりすぎって訳じゃない。

映画の主人公は自分が今まで享受していた"男"という恩恵のお陰でどれほど生きやすく優位な立場でいられたかを思い知る。
性的なことを強要されたとき、"嫌なら断りゃいいだろ"って言葉はその性別だから言えるんだよ、って百万回思った。

大事なのはこの主人公は男の時も見た目が魅力的な設定だったから、逆転してもまだ生きやすかったという事。
容姿が良ければ体を売って稼ぐ男もいる。相手が何十歳も年上の"おばさん"だろうと。

でも禿げていたり太ってたり年齢を重ねた男はこの世界では生きにくそう。
女からは見た目を貶され、男が思う本来は女がやるような仕事を嫌な顔せずやらなければならない。

中にはそれでも、こっちの世界のがいい!女は楽してる!って言う人もいるんだろな。
そんな人には、たぶんあんたは後者の"男"やで…と思ってしまう。

わたしだって男の大変さを想像しても真に理解するのは無理だろうし。男女の差はたぶん埋まらない。🤔

映画としてかなり面白くて教材にも使えそうな良い作品だった。
ラストは星新一の小説みたいで鳥肌。
男女ともにオススメできる🫡
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