けーはち

ソニック・ザ・ムービーのけーはちのレビュー・感想・評価

ソニック・ザ・ムービー(2020年製作の映画)
3.4
任天堂に比べマイナーでマニアックなセガ作品の中でも、割に知られる看板キャラとして人気のソニック・ザ・ヘッジホッグの映画。初期予告編のソニックの顔のCGモデリングがもっと人間に近く「不気味の谷」とか「Ugly Sonic」と言われ急遽リデザインされるなどの騒ぎもあったが、完成品の蓋を開ければ、人外キャラが保安官とバディを組み、小さな冒険をするロードムービーとして良く纏まっている。ジム・キャリーのDrエッグマンもクドさがらしくて良い。超音速で動き回り喋り倒すDCコミックの「ザ・フラッシュ」的なキャラに、スローな世界の中で1人だけ走り回る「X-MEN」クイックシルバー的な高速演出、リングを通じて世界各地へ飛ぶ「ドクター・ストレンジ」的なワープ演出と、至る所に既視感の塊で、後半の大立ち回りのための前半のB級田舎映画的なコスパの良さも、キノコ(マリオ)の星には行きたくないと嘆息するメタネタも踏まえ、「まあ……このへんがセガだなぁ」という感が滲み出る。