漱石枕流

バーフバリ 王の凱旋 ≪完全版【オリジナル・テルグ語版】≫の漱石枕流のレビュー・感想・評価

4.0
前編をあまりおもしろいとは思わなかったので、この続きをどうするかすこし迷った。それを結局、観ることにしたのは日本語字幕を担当した翻訳者のインタビュー記事を読んだから。

https://www.fellow-academy.com/translators/features/baahubali/

担当した作品に対する愛情が感じられたので、私も「まあ、乗り掛かった船を途中で下りるのも気持ち悪し、最後まで付き合ってみるか!」と思った次第。

結果的には正解だった。2時間45分という長尺が問題にならないほど惹きつけられた! ちなみに前編で気になった部分も不思議と気にならなかった。たぶんこの世界に慣れたのだと思う。

回想の部分がじつはメインだったように感じられ、なるほどそうだったのかと思った次第。花嫁探しのところがけっこう気に入った。もっとも最後のあれは『水戸黄門』を思い出さずにはいられなかったが(笑)

過去の顛末がぜんぶ理解できると、とてもおもしろい話だとわかる。親子二代に渡るバーフバリの屈強さを堪能できてよかった。あのチュッパチャプスみたいな武器を振りまわす輩を伸してしまえるのだから、すごい!

彼がもし現代に生きていて北朝鮮に乗り込んだら、まちがいなく金正恩を八つ裂きにできるだろう(なので、あの銅像が金日成のそれに見えて仕方なかった)。

というわけで鑑賞後はお腹いっぱい。ただ、まったくインド映画に馴染みのないひとが観ておもしろいかどうかはなんとも言えない。予告編で興味が湧くなどした方々にはお勧めできるかもしれないが。

[オリジナル音声+日本語字幕]2023/10/22 WOWOWシネマ(09/30録画)
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